2008年7月3日木曜日

発見と発明

科学は発明ではなくて発見だ、とよくいわれる。本当にそのとおりだと思う。

当然社会科学だって発見だ。以前のエントリでも書いたけど、「労働条件改善のためにメインバンクの協力が必要」という話があった。ぼくらは神様じゃないので、物理法則を無視して空を飛ぶ方法を発明する事はできない。同様に、社会にありもしないルールを発明したって社会が変わるわけじゃない。答えは身の回りにある。観察して、発見する。仮説をたてることもあるだろう。検証してみたら当てが外れることもあるだろう。でも基本は、観察して発見すること、これが科学である。

難しい専門用語を羅列する人に対して、うさんくさいな、と思っていた。かくいう自分も学生の頃は気取って、というか、気取る事しかしなかったので、うさんくさく思われてたんじゃないかな。だからそれは猛反省なんだけど、そういう人は発明をしているんだと思う。もちろん難しい現象を研究していれば、専門用語が必要になるのは当然。でも、本来専門用語は定義のしっかりしたものであるはずだ。でなければ難しい現象を扱えないだろう。そういったものを定義を共有していない人に向かって言っても、ただの発明でしかない。メインバンクなんて言葉は専門用語として正確な定義を持っていないから専門用語ですらないダメ発明だけど、そんなもので労働政策を論じるべきじゃない。

科学じゃないものに価値がないとかそういうことじゃない。友達と話すのに自分の想いを定義付けして共有する必要はない。見てくればかり気にしている人には気をつけろ!という話。

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