タレブのThe Black Swanを読んでますよ。
前置き。一個前のエントリで書いたおばあさんは怖くみえるってだけで、他意はないです。
で、タレブですよ。途中も途中、大途中なんだけど、The Black Swan、おもしろい。前作『まぐれ』よりもまとまってる? いやそうでもないかな? でも『まぐれ』と同じくらい好きになれるかも。その前に『まぐれ』を原書で読まねばね。
「自分は絶対に間違っていない」哲学。この哲学に寄り添って生きていくのは難しくない。自分の正しさを確認するのが、ものすごく、ものすごく簡単だからだ。この複雑な世界で、都合のいい証拠なんていくらでも見つかるから。
自分の推測(例えば「デキるヤツ」はカルピスが好きだ、とか)を確認するために情報を集めると、推測に反する情報(例えば、一度も働いたことのない叔父はカルピスしか飲まない、とか)には目もくれない。ただひたすら自分の推測に沿った情報ばかり集めて、カルピスを飲まない部下をいじめたりする。
実に罪作りな生き方だと思う。だって、何の根拠もないモノサシで可能性を否定してしまうのだから。そして残念ながら、僕たちが人間である以上、誰もがこの傾向(confirmation bias)を持っている。
『まぐれ』にも出てきたエピソードで、9/11のあと、WTCビルが「飛行機が激突しても大丈夫なビル」でなかったことに批判が起きたそうだ。一度事件が起こると、どんなに予想外だったことでも、予想できて当然だったかのように思えてしまうという、これも人間のもつバイアスの一つなのだろう。
思うに、予想外の出来事を予想外だと受け止めることができれば、confirmation biasからちょっとは自由になれるんじゃないだろうか。でも年取るとキツいよな、たぶん。経験もスキルとやらも役に立ちません、って(予想外にも)認めなきゃならないわけだし。でも認めようが認めまいが経験やスキルは役に立ってないと思うんだけどね。
ここまでThe Black Swanをよんで、この本を思い出した。
『ノンちゃんの冒険』
年金さんはあんましっていうかまったく根拠のない理由でノンちゃんに酷い事を言ったよね。
年金さんが言ったような酷い事ってたいてい、親とか教師とか上司とか目上の人から言われる。場合によっちゃあずっと引きずるような出来事だ(とくに親から言われると)。なんて因果*1な生き方だろう。
僕はカルピス大好きだから大丈夫だけどね(春待ち白桃サイコー!)。
*1ここで言った因果はplatonifyされてないと言いたい。だって傷つけたのも傷ついたのも嘘じゃないんだもの。って読んでない人には通じないな、コレ。
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