- 05:43 書きました。 今日のTwitter Thu, Oct 29 http://bit.ly/3lGuYR
- 10:07 失業率が下がったらしいけど、職探しをやめてしまった人が増えたんじゃないかな。
- 10:11 ついに勝間さんがTwitterでもデフレについて語り出した。理解が広がると良いなあ。マジで。QT @kazuyo_k: 何人かの方からデフレの危機感について、メッセージをいただきましたが、確かにTwitter初でムーブメントを考えたいですね。 #デフレ危機_
- 10:14 デフレは特定の商品(バターとか)の値下がりのことじゃなくて、物価の全般的な値下がりのこと。 #デフレ危機_
- 10:16 物価はお金の価値の逆数。物価が下がれば(デフレになれば)お金の価値は上がる。お金の価値が上がると、人々はお金を貯め込むことばかり考えるようになる。そうして社会は停滞する。 #デフレ危機_
- 10:28 デフレ下では現金の価値がどんどん上がるので、現金を使うより貯めた方が有利になる。誰もものを買わない→売り上げが落ちる→失業率が上がっていく。 #デフレ危機_
- 10:30 TLがアンチ・デフレに。まるで夢のようじゃないか。
- 10:36 @Railsei よろしくー [in reply to Railsei]
- 10:40 もう経済成長なんかできないという話をよく聞くが、この20年、日本以外全部成長している。#デフレ危機_
- 10:46 .@lunk105 低金利なのは名目値だけなんですね。これは確かにややこしいんですが、実質金利は1.5%くらいあるのです。しかも銀行に預けなくても勝手に物価が下がっているので、タンス預金で十分なんですね。#デフレ危機_ [in reply to lunk105]
- 10:51 名目金利 - 物価変動率 = 実質金利。 物価変動率がマイナスの場合(つまりデフレの場合)、実質金利は名目金利よりも高くなる。#デフレ危機_
- 10:58 「この検索を保存」がうまくいかないなあ。
- 11:01 日銀の悪行の数々については 岩田規久男著『日本銀行は信用できるか』を参照。#デフレ危機_
- 11:07 @lunk105 その通り! [in reply to lunk105]
- 11:12 デフレやインフレは貨幣的現象と言われる。グローバル化とか少子化とかそういうのとは関係なく、お金の量が物価を決めるという意味だ。お金が少なければデフレ、多ければインフレ。お金が少ないとお金の価値があがる。人々は何よりもお金を優先するようになるから、生活しづらくなる。#デフレ危機_
2009年10月31日土曜日
今日のTwitter Fri, Oct 30
2009年10月30日金曜日
今日のTwitter Thu, Oct 29
2009年10月29日木曜日
今日のTwitter Wed, Oct 28
- 05:19 書きました。 今日のTwitter Tue, Oct 27 http://bit.ly/4zyeYU
- 09:55 大阪万博 @yonda4 これはいいものだ。もう十周年かあともおもうし、まだ十年かともおもうあずまんが大王資料集。ばらスィー無双。
- 09:57 古代中国の虚像と実像 @yonda4 ブログにも書いたけど、古い文献に対する常識的な批判が実にさわやか。故事成語をもてあそぶまえに読んでおきたい。楽しい読書タイムだった。
- 10:00 対話でわかる 痛快明快 経済学史 @yonda4 イタコ本。経済学のことを知りたければ、池上なんとかさんの本なんかうっちゃって、こちらを読むべし。
- 10:01 日本銀行は信用できるか 岩田規久男 @yonda4 答え:信用できない。
- 10:02 あら晴れてきた
- 10:12 蟲師の作者、新作とな。http://natalie.mu/comic/news/show/id/22862
- 10:40 うーん。住所はじめ個人情報を入力し終わって初めてカードが使えないことに気づいた。使わせてー。銀行振り込みメンドイ。
- 10:48 Reading: "立方体から変形するアームチェア「呼吸する椅子」" (http://twitthis.com/rjtv69)
- 10:50 ラーメンな気分。
- 19:13 スーパーよったら冷凍食品半額だった。ので今川焼き買ってきた
- 19:19 三銃士の原作読み始めた。三谷さんかなり変えてるんだなあ。
- 20:19 強まる「財政悪化」の声。 : Espresso Diary@信州松本 http://blog.livedoor.jp/takahashikamekichi/archives/52474914.html
- 20:20 強まる「財政悪化」の声。 : Espresso Diary@信州松本 http://bit.ly/3F8Fwv 最近は、日本の社会が、テレビと受験という2つの要素に、あまりにも多くの時間を費やし過ぎたのではないか?とも感じています。
- 20:29 『名探偵コナン』毛利小五郎役が神谷明から小山力也にバトンタッチ! 『24』ジャック・バウワー役などでお馴染み(オリコン) - Yahoo!ニュース http://bit.ly/eT937 へえ。
- 20:31 相棒まであと30分。
- 20:52 JALを「企業年金給付削減のための立法」に利用するな | 山崎元のマルチスコープ | ダイヤモンド・オンライン http://bit.ly/2fdq5f 付け加えると、JAL以外にも、「年金で倒産しそう」「年金を考えると債務超過だ」という企業は少なくないはずだ。
- 21:51 相棒で完全に邪悪な若者って珍しい。面白かった。
- 21:52 警備部って聞くと特車二課を思い出す。
2009年10月28日水曜日
今日のTwitter Tue, Oct 27
- 05:20 書きました。 今日のTwitter Mon, Oct 26 http://bit.ly/1IYXED
- 10:46 RT @baatarism: RT @kotarotamura: @Another_View この15年で先進国で経済がゼロ成長なのは日本だけ。同時期に先進国はGDPほぼ倍増している。成熟経済の代表例である北欧も同期間にGDPはほぼ三倍。成長は新興国の専売と思っているのは日本だけ
2009年10月27日火曜日
2009年10月26日月曜日
今日のTwitter Sun, Oct 25
- 04:39 書きました。 今日のTwitter Sat, Oct 24 http://bit.ly/wh6bB
- 19:24 テーレッテー
- 19:28 バイオ5ってwiiで出ないのかな。やってみたい。
- 19:34 風邪が治らないなー。そこそこ動き回れる程度の具合の悪さだもんだからじっとしてられないのよね。
- 21:10 kindle for PC はいらないかな。
- 21:12 バイオUCむずいむずい。特にウェスカーシナリオが極悪。
- 22:38 書きました。 フツーの社会・書評・落合淳思『古代中国の虚像と実像』 http://bit.ly/DI3TN
- 23:12 あんまり興味はないがジョン・ロックわけわからん。タブラ・ラサだけど牧歌的自然状態なのか。
2009年10月25日日曜日
フツーの社会・書評・落合淳思『古代中国の虚像と実像』
古代中国の 虚像と実像 落合淳思 |
本書の帯には「最新研究でわかった4000年前の歴史!」とあって、いかにも既存の学説がひっくりかえる新しい証拠が出てきそうなんだけど、読んでみるとそういう個所は多くなくて(文字も残っていない本当に古い時代だけ)、大半は一般的によく知られた歴史に対する常識的な批判だ。そしてその常識的な批判がすごくほっとするというか、ある種の安心感さえある本当に妥当な批判なのだ。
中国の古典を引用して何かを伝えようとする人は、相手を黙らせようとか、無理矢理納得した気分にさせようとか、とにかく良からぬ事を考えているものだ。そういう風に使われるのが故事成語の宿命であるから、その効果を最大限にするために古典のエピソードは「真実」である必要がある。本書の常識的な批判というのはまさにその点をついたもので、「その話が伝わっているのは不自然だ」し、「それが真実であるのも不自然だ」というふうに展開される。
たとえば、「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」という言葉がある。これは始皇帝が死んだ後に反乱を起こした陳勝の言葉だ。小さな考えを持つ人物は、大きな考えを持つ人物を理解できない、という意味なのはご存知の通り。
なんとなくそうなのかな、と思ってしまうところだが、やっぱりこの発言が残っているのは不自然だ。陳勝は雇われ農民だった。この言葉もその頃の言葉だという。陳勝の反乱はわずか6ヶ月で鎮圧され、陳勝は殺されている。反乱を起こす前の農民の言葉をいったい誰が記録するというのか。
ではなぜ残っているのか。それは司馬遷の『史記』に載っているからだ。本書を読んで感じたのは、この『史記』がかなりくせ者だな、ということ。とにかく『史記』に載っているんだから事実とされてきたけれど、相当長い期間を扱っている歴史書であるから、当然資料が少ない時代もあるはずで、「『史記』のうち、始皇帝の時代から前漢の成立までは作り話が特に多い。混乱の時代は正確な記録が残りにくいのであるから、司馬遷を責めるべきではないだろう(p.162)」と本書にもある。
なんと言っても白髪三千丈の国だから、表現が大げさなのはよく知られたことだけど、ちゃんと考えれば発言そのもの、出来事そのものが伝わっていることがおかしい、というものがかなりある。今度は始皇帝の話で、彼は不老不死になろうとして徐福に霊薬を探させた。んで徐福は日本に来た。みたいな伝説があるが、これも『史記』による。一方で、始皇帝のお墓(の一部)といえば兵馬俑なわけだ。あの巨大な兵馬俑を短期間で作ることなど絶対に無理なわけで、始皇帝は自分の死をしっかり準備してたということになる。はたして彼は本当に不老不死を望んだのだろうか。それはもちろんわからないけど、今残っている資料をもとに始皇帝は不老不死を望んだ、ということはできるだろうか。僕は出来ないと思う。本書では、徐福も実在しないだろう、としている。
とまあこういう具合に常識的な検証がなされていて実に小気味よい。では『史記』とはなんだろうか。なぜこんなファンタジックなエピソード*1が満載なのだろう。本書によればそれは『史記』が比較的平和な前漢という時代に作られたからであり、文学や講談の需要を満たすため、不確かな伝説も多く取り込まれたのだろう、としている。
司馬遷は、資料の収集や整理については非凡な才能があったが、その当時は、歴史学はまだ学術として存在しておらず、資料の考証も司馬遷個人では不完全であった。その結果、創作された伝説がそのまま『史記』に記載されてしまったのである。
[p.144]
本書では文献ごとの特徴などもやさしく解説されてあって、これも面白かった。たとえば『孫子』だが、これは呉の国の孫武の言葉ということになっているが、呉は南にある国であり、船を使った活動が盛んに行われている土地である。にもかかわらず『孫子』には船を使った戦術の記述がない*2。孫武が実在したかどうかも怪しいが、呉の戦術家が書いたものでもないだろう。
先進的な貨幣論を記したとして有名な『管子』だが、これは紀元前7世紀の斉の国の有能な大臣、管仲の作とされている。しかし『管子』が作られたのは戦国時代の後半だそうで、すでに管仲の死から数百年たっているわけだ。社会のありかたからして全く変わってしまっていただろう。なので春秋時代よりも戦国時代の社会を描いた作とみるべきだという。
では信頼できる文献はないのだろうか。本書によれば、『論語』『孟子』『荀子』『韓非子』は、名目上の著者の生きた時期と編纂の時期が近いことから、比較的信頼できるとしている。これらと反対のものは『墨子』『老子』『六韜』だそうだ。
著者は「はじめに」で、
夢のない話を延々とするので、「現実的な話は聞きたくない」という人は、本書を読まないことをお薦めしたい。また、高校の世界史の授業で教えられている情報が、いかに古く間違っているかとということも述べるので、受験生が読んで混乱するおそれがあることも注意しておきたい。
と書いていて、「おわりに」では、
本書は、虚像をできるだけ排し、古代中国の実像を提示することを試みたが、どちらかと言えば普通の古代社会であり、あまりおもしろみのない歴史だったかもしれない
。
なんて書いているんだけど、なかなかどうして、僕にはとても面白かった。聖人君子や豪傑じゃない普通の人々の社会があったんだと知ることで、信頼度の高い文献もファンタジックな故事成語も、どちらも普通の人々の残したものだと納得できた。この本、とてもおすすめです。特に『論語』を読んでいる人は改めて『論語』が好きになってしまうかも。
今日のTwitter Sat, Oct 24
- 04:57 書きました。 今日のTwitter Fri, Oct 23 http://bit.ly/4uQbS6
- 10:41 @smokey_yebisu cradleいいですねー。DJ DeckstreamとかINHERITが多いですね。 [in reply to smokey_yebisu]
- 11:00 疲れが残ってるけど出かけたい。つか歩きたい。
- 11:02 君に届け 第三話みた。良い奴ばっかりだー。
- 11:06 そういえば『子供の貧困』読了。感情が昂ぶってしまっていつもの調子では読めなかった。著者の主張する貧困対策が、C・ローマーがCEA就任のときのインタビューで話していた景気対策と同じだったことに驚きつつ納得。「職の数を増やすだけでなく、良い職を増やすのが重要」
- 11:07 CEAの議長就任、といいたかった。
- 11:37 三銃士の再放送ないんじゃん。なんだよー。
- 11:49 まさにスタイリッシュ! 業界ごとの労働組合はもういらない。http://bit.ly/LEZ2l
- 12:11 @smokey_yebisu おすすめありがとうです。Bossaな感じっぽいですね。チェックしてみます! [in reply to smokey_yebisu]
- 12:22 @smokey_yebisu JazzでいうとDJ MOTIVEの"Jay's boogie/crush!"というある名曲をアレンジしたのが気に入っています。元の曲(名前忘れた)をセロニアス・モンクが演奏してて学生時代大好きでした。元曲はしめっぽいですが、こちらはかなりさわやか。 [in reply to smokey_yebisu]
- 12:40 ずつーん。頭痛い。コーヒー飲む。
- 12:57 うまそー。今度行ってみよう。RT @kmz2k: 秋葉鶏排(アキバチーパイ):http://chi-pai.com/ こんな店がオープンしていたとは! アキバ恐るべし。ていうかなにげに台湾ものがよく上陸する土地柄ではある。
- 13:24 @night_in_tunisi いいですね! 僕も原作読むことにします。今週放送分を補完しないと気になって続きが見れないし。岩波なら手に入りやすそうですね。 [in reply to night_in_tunisi]
- 13:30 さてお出かけるか。やっぱ涼しいと動きたくなる。
- 18:07 疲れたー。帰宅った。
2009年10月24日土曜日
今日のTwitter Fri, Oct 23
- 05:01 書きました。 今日のTwitter Thu, Oct 22 http://bit.ly/14FxqH
- 19:18 きのう何食べた? 3 @yonda4 今回も充実してた。そして今回も使えるレシピが多い。
- 19:21 ジャイアント・キリング 12 @yonda4 持田顔こえー!
- 22:43 ジャズっぽいラップばかり買っている最近なのであった。
- 22:46 @kdmytk INHERITとかDJ DeckstreamとかIll Cityとか。 [in reply to kdmytk]
- 22:50 Wiiの罪と罰欲しい。
- 23:06 やばい腹減ってきた。
- 23:07 積ん読が若干減って気がゆるんだ。+3冊。
- 23:31 ホットカルピスのうまさに驚いてるなう。
2009年10月23日金曜日
2009年10月22日木曜日
今日のTwitter Wed, Oct 21
- 07:33 New Mac Book! 安いなあ。欲しいぜー
- 08:11 書きました。 今日のTwitter Tue, Oct 20 http://bit.ly/26lQQt
- 10:05 へえ。RT @_tad_: 【速報】日本郵政新社長に小泉純一郎元首相
- 10:10 日本中を覆っているレガシーコストを解消する手段で、唯一穏当のは好景気しかないよなあ。農協の分割、一部精算とか流血の事態をまねきそう。
- 10:12 ネタに釣られちゃった。ゴメリンコ>小泉さん
- 10:37 うーん。うまくいかん。
- 10:38 "日本社会じゃ、それは通用しないんだよ。特に企業なんかじゃそうさ。「あれもできる。これもできる」「あれも知っている。これも知っている」って言って回らないとすぐに周りから「あいつは使えない」って言われちゃうんだ。"
- 10:38 http://bit.ly/163MJ7
- 10:42 nookもいいなあ。
- 21:01 ふー。帰宅。友人と久しぶりの再会だった。やっぱおもろいやっちゃ。
- 21:19 カルピスうめー!
- 21:53 相棒よかった。
- 22:34 今日はよく歩いた。んで人の話をよく聞いた。自分の話は…、なんか舌が回らなかった。
2009年10月21日水曜日
今日のTwitter Tue, Oct 20
- 05:31 書きました。 今日のTwitter Mon, Oct 19 http://bit.ly/16TyeD
- 08:40 面白く読んだ。RT @isologue: これはすごい。RT @radioya 「個人の感想であり、商品の効能を確約するものではありません」は、法律で禁止されます FTC規約改訂の衝撃 http://bit.ly/3bKiY
- 08:43 この間読んだ本に、「商品の説明をするのは古い広告のルール。客が知って良かったと思う情報を届けるのが新しい広告のルール」とあった。たしかに商品の情報って簡単に手に入るようになったし、企業もそこではウソをつけないから、商品の評価について変なことをしてしまうのだろう。
- 08:46 なのでFTCの考えは正しいと思う。商品の情報じゃなくて、「あなたのこういった問題も、この商品なら解決できますよ」という情報のほうが役に立つが、そういう広告はほとんどないもんね。
- 08:46 ちなみに読んだ本は D. M. Scott "The New Rules of Marketing & PR" 翻訳も出てます。
- 08:51 風邪っぴき。軽いけど。
- 09:30 年金を保険料方式にしなきゃいけない理由ってのがいまいち分からん。「自分が支えている」感とかそんな話なわけ?
- 11:22 昨日髪切ったら前髪ぱっつんにされた。でもちょっと気に入っている。
- 11:29 そういえば岩田規久男『日本銀行は信用できるか』に池田勇人が出てくる個所があった。池田は日銀の学閥に対抗したんだそうだ。JALとか大企業でレガシーコストが問題になってきたけど、役所のレガシーコストもあるよなあ。企業とはちがった形で。
- 12:24 暑いのにラーメンたべちった。今日までかな、暑いの。
- 13:38 Wii fit+ まだ悩んでる。ほすぃー。
- 15:07 3番でした。>5秒でわかる性格テスト
- 15:08 友人が出張で我が母校に行くらしい。山んなかまでごくろーさん。仕事終わったら飲もうね。
- 15:17 バイオフィルムも殺菌できるのか。RT @hatebu: 【レポート】虫歯菌や歯周病菌を"ほぼ完全殺菌" - いま注目の洗口剤「パーフェクトペリオ」 | ライフ | マイコミジャーナル (99 users) http://bit.ly/2Mv2oE
- 15:28 @HastyFelloW 3番に悪い人はいませんよねー。 [in reply to HastyFelloW]
- 15:29 TLの時間が乱れると妙にわくわくするな。
- 15:40 髪を切ったので新しいヘアワックスを試した。さわやか。っていうか伸ばしすぎてたからなあ。
- 19:55 また就職氷河期か。なんで繰り返すの?
- 20:00 @kdmytk 結局この長く続く停滞の中でも上の世代の考えは変わらなかったんですかねえ。ケインズは、バブルの崩壊を体験した世代が現役をしりぞくまで停滞は続くから早く手を打て、と言ってたはず。何かむなしいです。 [in reply to kdmytk]
- 20:05 家族手当が問題だよなー。日本の場合夫婦共働きが貧困の解消につながっていないというわけのわからん事態だったり。103万の壁は税制上は解消されているので、労組が家族手当の仕組みの変更を申し出れば、共働き夫婦の貧困は一部解消されるんじゃないだろうか。
- 20:08 @kdmytk なんか劇的な展開ばかりを期待して、身近なところから改善しよう、っていう意志が全く感じられないんですよね。>上の世代 [in reply to kdmytk]
- 20:12 今週ジャイ・キリがでるんじゃん
- 20:14 「経済合理性に偏らない経済」って…ゴクリ
- 20:18 まず経済合理性の意味がわからん。いずれにしても金融政策に力を入れますって話ではなさそうだ。
- 20:27 バイオハザードUC、やっとノーマルでAがとれるようになってきた。ムズイ。
- 20:47 虎こえー! http://labaq.com/archives/51209769.html
- 22:58 あーブログ書くの忘れてた。明日はうろうろするのでカフェタイムにメモるか。ノーパソ古すぎて持ち歩くのとか無理。重い。
2009年10月20日火曜日
2009年10月19日月曜日
今日のTwitter Sun, Oct 18
- 04:56 書きました。 今日のTwitter Sat, Oct 17 http://bit.ly/1XrRWs
- 08:41 97年に消費税が引き上げられた。山一証券がつぶれ、拓銀がつぶれた年。コストプッシュインフレで消費が刺激されることなんてないんじゃないの?
2009年10月18日日曜日
今日のTwitter Sat, Oct 17
- 05:07 書きました。 今日のTwitter Fri, Oct 16 http://bit.ly/4cLadV
- 08:05 @tarot3
- 08:21 たろっとさんデレすぎ。
- 13:10 バイオハザードUCをなんとか極めようと決意する。
- 13:30 これはひどい。インタゲは効かないと言い切ってしまう人は、インタゲを何だと思ってるんだろう。怪しげな魔術だとでも? 第二次石油危機を乗り越えた方法と理屈は一緒じゃん。http://d.hatena.ne.jp/bunsekijakusha/20091016/1255682302
- 13:32 福井さんキャノンに行ってたの? あーやだやだ。
- 13:52 淮南子「え? 何時?」 @dankogai 韓非にかんぴなきまで論破されそう @fu4 孫子がそんしてます @asada0 荘子に「そうしなさい。」@ windway101 孟子が申しております。 @r_grey RT @Yutan9966 孔子「こうしなさい。」 [in reply to dankogai]
- 14:59 さて三銃士。
- 15:05 ロシュフォールでけぇ
- 15:31 ダルタニアンひどす
- 15:37 一人何役もやってるんだ>三銃士
- 16:03 えー!>アラミス
2009年10月17日土曜日
今日のTwitter Fri, Oct 16
2009年10月16日金曜日
今日のTwitter Thu, Oct 15
- 07:03 書きました。 今日のTwitter Wed, Oct 14 http://bit.ly/2Vosci
- 09:41 @tarot3
- 09:41 なんか一段落。
- 09:55 なんという俺。生い立ちまで似てる。RT @hatebu: ときどき思っちゃう事 (63 users) http://bit.ly/2Gss6h
- 10:02 いまさらながらdeliciousのnetworkって便利だな。バンドルを上手く使うと見やすいね。
- 11:01 ATOKの月額サービスを購入したんだけど、会員登録がめんどくさすぎる。購入と一緒にしてよ。
- 12:26 親子丼! アボガドサラダ!
- 14:25 さて脱出。アイスとか食べちゃいたい陽気。
2009年10月15日木曜日
知らないことばかり・書評・大山礼子『国会学入門 第二版』
(先日書評した河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』と今回の本は、法哲学者の大屋雄裕先生が紹介されていたので読んでみました。)
さて今回は、大山礼子著、『国会学入門 第二版』。国会は立法府である。言論の府である。国民に選ばれた議員たちが法案を審議する。法案の多くは実は官僚が作っている。僕の国会についての知識は、恥ずかしい話、こんなものだった。そりゃあ、参院で否決された法案が、衆院の2/3の賛成で可決したってのが最近あったから、「これは衆議院の優越」だよね、みたいなことは言える。でも会派ってよく聞くけど政党と何が違うの? とか聞かれたら長時間にわたって「あー」とか「うー」とか言う羽目になるだろう。
で、本書はタイトル通りの本で、国会の仕組みを一般向けに解説した本だ。といって、中学の教科書のような箇条書きを散文にしただけって感じじゃなくて、慣習の由来、規則の理念、実態、国際比較と至れり尽くせりだ。文言が堅いけど読んでいてとても面白かった。とくに、国際比較が充実している。簡単に言ってしまえば、単純な国際比較はできないということなのだが、それほど各国の議会の運営方法には特徴がある。本書ではアメリカをはじめ、主要国の議会の特徴どころか仕組みまで解説してくれているので、かなりお得な一冊といえる。この第二版は2003年に出ている。そろそろ第三版を期待したい。
日本の国会って地味だから、とりあえずアメリカっぽく改革しようという気持ちになっちゃう日本人は大変多いようだ。僕も自覚がないだけでそういう日本人なのかもしれない。しかし、誰もが知っているとおり、アメリカは大統領制で日本は議院内閣制だ。……。で、どうちがう? 字がちがう。そうじゃなくて、アメリカは三権がはっきりと分かれて牽制しあうという制度なので、議会から選ばれた内閣というものがまず存在しない。アメリカの大統領は行政のトップであるから、立法には手が出せない。もちろん大統領の意向をうけた議員が法案を提出するわけだけど、大統領と同じ考えの議員が自主的にそうするんであって、その手の法案はかなり頻繁に否決されたり、むちゃくちゃに修正されたりしているそうだ。基本的に議院内閣制の国に比べて党議拘束がゆるゆるなのがアメリカだ。大統領と同じ政党の議員でも平気で反対票を投じる。本書では、議員一人一人がそれぞれ一つの政党のような振る舞いをする、と書かれている。行政の(つまり大統領の)監視が議会の役目という認識がかなり強いようだ。
さて、こんなにもちがうアメリカの制度を、日本にぶち込んでもいいんだろうか。アメリカ流の二大政党制というのは、日本ではまったく意味をなさないのではないだろうか。大統領の意をくんだ法案に、おんなじ政党の議員が平気で反対するような制度を、与党議員の反発は重大な裏切りととられる日本の制度に組み込むことに意味なんてないと思う。
じゃあ日本の制度は野蛮で時代遅れなのかというとそうでもない。たとえばイギリスの場合、内閣が議会の一部になって与党と合体しているような状況だ。日本の場合内閣は議会の外に作られると考えられている。つまり形式上、そしてある程度実際上、内閣と与党は別の組織である。しかしイギリスの内閣は与党とまったく同じであり、閣僚以外の与党議員には仕事がないくらい与党そのものだ。議院内閣制の国ではどこも、議会と行政の距離がかなり近いが、イギリスは一体化していると言っていいだろう。そしてそのイギリスも二大政党制なわけだ。日本では内閣のブレーキ役は与党だけど、イギリスではそれはありえない。なので、野党がブレーキ役になるわけだ。
となると、日本の野党は何やってんの? と思うわけだが、政権交代が起こった今、日本の国会もイギリス型の議会になろうとしているのかもしれない。
さて、日本では、国会議員たちは当選するとすぐに、所属する委員会を決める。学校のホームルームみたいだけどそうではなくて、国会において法案を審議する実質的な場所というのは、ニュースで見るような本会議ではなくて各委員会である。だから議員は自分の利害に関わる委員会の中で立法に携わるわけだ。これを委員会中心主義というそうだ。帝国議会時代は本会議中心主義だったそうだが、GHQがアメリカの議会に習って委員会中心主義を導入させたらしい。
現在の日本がこうしてあるのだから、このGHQの考えもそんなに悪くはなかったといえると思う。が、弊害もでてきた。とくに、法案が内閣なり議員なりから提出されると、まず議長がどの委員会で審議すべきかを決める。そして委員会で審議され、最終的に本会議で決をとるわけだ。弊害というのは、本会議に至るまで国民が審議されている法案について知るのが難しいということだ。さらに、野党が法案の趣旨説明を要求することができるのだが、その間、委員会での審議はしないという慣習がある。最近ではこの慣習を利用した遅延戦術がよく用いられ、審議が遅れるという事態が相次いでいる。実はGHQの意見が採用される前、日本人の担当者たちは、まず本会議で提出された法案の趣旨説明を行い、その後委員会に付託して審議して、そしてまた本会議に戻して決をとる、というスタイルでいこうとしていたそうだ。これは帝国議会時代の仕組みを一部受け継いだものでもあり、また、現在のドイツ連邦議会の仕組みにも似たものだったようだ。今までの仕組みが全然だめだ、という主張は極端すぎてナンセンスだけども、日本独自の議会のあり方を模索しましょうよ。
さて、現在の民主党政権下で、なにやら議員立法がどうのこうのという話がある。では議員立法ってなんだろうか。国会は立法府で、そこにいるのは議員さんなんだから、わざわざ議員立法なんて言い方しなくてもいいんだけど、実際には内閣が提出する法案が半数以上を占めているというのはご存知でしょう。で、これは無知で野蛮な日本独特の現象なんだろうか、といえばそうでもない。議院内閣制の国はたいていそうだ。アメリカの議会だけは例外で、そもそも内閣がないのだから議員立法しかない。それでも大統領の意向は党を通じて影響力を持っている。
日本の国会では一時期、議員立法を増やそうとしていたことがあるそうだ。が、結果から言えば、内閣が与党議員に法案の提出を依頼することで名目上の議員立法が増えただけだったそうだ。実際のところ、行政側にしかない情報というのはたくさんあるわけで、なんでもかんでも議員立法である必要はない。議員立法に向いているのは、議員秘書制度の改正案等の超党派で取り組むべき問題だろう。今、国会法の改正が話題になっているけど、これも内閣よりは議員が提出すべきものだと思う。とはいえ、超党派の議員立法にも問題はあって、たとえば産業界などの要請を受けた議員たちが法案を提出して可決したとすれば、そこには国民が不在である、といわれてもしかたながい。議員立法だから民意に添っている、とはいえないわけだ。
と、まあとりとめもなく書いてしまったのだけど、本書を読んで僕が感じた国会の問題点は、会派と政党が実質同じになってしまっていること、会期があることで時間切れを狙う戦術を使うインセンティブがあること、そして行政の監視機能が脆弱であること、だと感じた。ここでは特に、会派と行政の監視機能について書いてみたい。
現代の法律はとても複雑だ。僕は実際の法律を読んだことはないけど(断片ならありますよ。本とかに出てくるから)、まあ複雑って聞いてます。なので、国会で法律を作ったとしても、その法律が議員、lawmakerの考え通りに運用される保証はどこにもない。法の執行機関(お役所)が最もらしい理由をでっち上げてテキトーなことをしているかもしれない。でもやっぱ複雑な内容の法がいちいち実現しているかどうかリアルタイムで監視はできないわけで、事後的に評価するよりないわけだ。だーけーどー、高橋洋一さんが言っているように、お役所ってのはとにかく評価をいやがるところでもある。
歴史的には行政を監視するために議会は立法権を手に入れたそうだ。立法っていうと派手なので議会と言えば立法ってイメージだけど、今日の日銀の暴走(別に最近だけじゃないみたいだけど)をみていると、日本の国会にはまず行政監視の能力を向上させて欲しいと思う。
次に会派の問題。会派の明確な定義はないらしいんだけど、同じ政治的意向を持つ議員のグループであり、政党が議会の外の組織であるのにたいして、会派は議会内部で作られる。なので、アメリカだと会派が政党の指示を無視する、なんてことがあるんだそうだ。日本の場合、本来議会の外の存在である政党がそのまま会派と同一視されているので、法案のほとんどすべてが与党の内部で出来上がってしまい、国民どころか野党議員にも詳しいことは知らされないまま委員会での審議になってしまう。さらに内閣(や議員)は、本来なら各会派を説得して法案を通せばいいが、会派が与党と同じであるから、内閣はどうしたって与党の意向を無視できない。結局与党を説得する必要がある。このため与党の有力議員に権力が集中する。こうして国民には評判の悪い、議会を無視した与党内での密室政治が生まれるわけだ。
で、政権交代が成ったわけですが、こういった問題は解決されたんでしょうか? まだよくわからない。でも、閣僚入りしたわけでもない小沢さんがとても影響力を発揮しているみたいだし、やっぱ与党の内側でいろいろ話が進んでいるような雰囲気。もちろん与党なんだから影響力があって当然なんだけど、何が起こっているのか分からない、というのが問題なのよね。議会の内部で、堂々と、会派として議論してもらいたいもんです。国会法の改正がどういうものかよくわからないけど、実質的な議論の場を議会の外である与党から内である会派に引っ張り込むようなものであれば、歓迎したいですね。
国会学入門 第二版 大山礼子 |
で、本書はタイトル通りの本で、国会の仕組みを一般向けに解説した本だ。といって、中学の教科書のような箇条書きを散文にしただけって感じじゃなくて、慣習の由来、規則の理念、実態、国際比較と至れり尽くせりだ。文言が堅いけど読んでいてとても面白かった。とくに、国際比較が充実している。簡単に言ってしまえば、単純な国際比較はできないということなのだが、それほど各国の議会の運営方法には特徴がある。本書ではアメリカをはじめ、主要国の議会の特徴どころか仕組みまで解説してくれているので、かなりお得な一冊といえる。この第二版は2003年に出ている。そろそろ第三版を期待したい。
日本の国会って地味だから、とりあえずアメリカっぽく改革しようという気持ちになっちゃう日本人は大変多いようだ。僕も自覚がないだけでそういう日本人なのかもしれない。しかし、誰もが知っているとおり、アメリカは大統領制で日本は議院内閣制だ。……。で、どうちがう? 字がちがう。そうじゃなくて、アメリカは三権がはっきりと分かれて牽制しあうという制度なので、議会から選ばれた内閣というものがまず存在しない。アメリカの大統領は行政のトップであるから、立法には手が出せない。もちろん大統領の意向をうけた議員が法案を提出するわけだけど、大統領と同じ考えの議員が自主的にそうするんであって、その手の法案はかなり頻繁に否決されたり、むちゃくちゃに修正されたりしているそうだ。基本的に議院内閣制の国に比べて党議拘束がゆるゆるなのがアメリカだ。大統領と同じ政党の議員でも平気で反対票を投じる。本書では、議員一人一人がそれぞれ一つの政党のような振る舞いをする、と書かれている。行政の(つまり大統領の)監視が議会の役目という認識がかなり強いようだ。
さて、こんなにもちがうアメリカの制度を、日本にぶち込んでもいいんだろうか。アメリカ流の二大政党制というのは、日本ではまったく意味をなさないのではないだろうか。大統領の意をくんだ法案に、おんなじ政党の議員が平気で反対するような制度を、与党議員の反発は重大な裏切りととられる日本の制度に組み込むことに意味なんてないと思う。
じゃあ日本の制度は野蛮で時代遅れなのかというとそうでもない。たとえばイギリスの場合、内閣が議会の一部になって与党と合体しているような状況だ。日本の場合内閣は議会の外に作られると考えられている。つまり形式上、そしてある程度実際上、内閣と与党は別の組織である。しかしイギリスの内閣は与党とまったく同じであり、閣僚以外の与党議員には仕事がないくらい与党そのものだ。議院内閣制の国ではどこも、議会と行政の距離がかなり近いが、イギリスは一体化していると言っていいだろう。そしてそのイギリスも二大政党制なわけだ。日本では内閣のブレーキ役は与党だけど、イギリスではそれはありえない。なので、野党がブレーキ役になるわけだ。
となると、日本の野党は何やってんの? と思うわけだが、政権交代が起こった今、日本の国会もイギリス型の議会になろうとしているのかもしれない。
さて、日本では、国会議員たちは当選するとすぐに、所属する委員会を決める。学校のホームルームみたいだけどそうではなくて、国会において法案を審議する実質的な場所というのは、ニュースで見るような本会議ではなくて各委員会である。だから議員は自分の利害に関わる委員会の中で立法に携わるわけだ。これを委員会中心主義というそうだ。帝国議会時代は本会議中心主義だったそうだが、GHQがアメリカの議会に習って委員会中心主義を導入させたらしい。
現在の日本がこうしてあるのだから、このGHQの考えもそんなに悪くはなかったといえると思う。が、弊害もでてきた。とくに、法案が内閣なり議員なりから提出されると、まず議長がどの委員会で審議すべきかを決める。そして委員会で審議され、最終的に本会議で決をとるわけだ。弊害というのは、本会議に至るまで国民が審議されている法案について知るのが難しいということだ。さらに、野党が法案の趣旨説明を要求することができるのだが、その間、委員会での審議はしないという慣習がある。最近ではこの慣習を利用した遅延戦術がよく用いられ、審議が遅れるという事態が相次いでいる。実はGHQの意見が採用される前、日本人の担当者たちは、まず本会議で提出された法案の趣旨説明を行い、その後委員会に付託して審議して、そしてまた本会議に戻して決をとる、というスタイルでいこうとしていたそうだ。これは帝国議会時代の仕組みを一部受け継いだものでもあり、また、現在のドイツ連邦議会の仕組みにも似たものだったようだ。今までの仕組みが全然だめだ、という主張は極端すぎてナンセンスだけども、日本独自の議会のあり方を模索しましょうよ。
さて、現在の民主党政権下で、なにやら議員立法がどうのこうのという話がある。では議員立法ってなんだろうか。国会は立法府で、そこにいるのは議員さんなんだから、わざわざ議員立法なんて言い方しなくてもいいんだけど、実際には内閣が提出する法案が半数以上を占めているというのはご存知でしょう。で、これは無知で野蛮な日本独特の現象なんだろうか、といえばそうでもない。議院内閣制の国はたいていそうだ。アメリカの議会だけは例外で、そもそも内閣がないのだから議員立法しかない。それでも大統領の意向は党を通じて影響力を持っている。
日本の国会では一時期、議員立法を増やそうとしていたことがあるそうだ。が、結果から言えば、内閣が与党議員に法案の提出を依頼することで名目上の議員立法が増えただけだったそうだ。実際のところ、行政側にしかない情報というのはたくさんあるわけで、なんでもかんでも議員立法である必要はない。議員立法に向いているのは、議員秘書制度の改正案等の超党派で取り組むべき問題だろう。今、国会法の改正が話題になっているけど、これも内閣よりは議員が提出すべきものだと思う。とはいえ、超党派の議員立法にも問題はあって、たとえば産業界などの要請を受けた議員たちが法案を提出して可決したとすれば、そこには国民が不在である、といわれてもしかたながい。議員立法だから民意に添っている、とはいえないわけだ。
と、まあとりとめもなく書いてしまったのだけど、本書を読んで僕が感じた国会の問題点は、会派と政党が実質同じになってしまっていること、会期があることで時間切れを狙う戦術を使うインセンティブがあること、そして行政の監視機能が脆弱であること、だと感じた。ここでは特に、会派と行政の監視機能について書いてみたい。
現代の法律はとても複雑だ。僕は実際の法律を読んだことはないけど(断片ならありますよ。本とかに出てくるから)、まあ複雑って聞いてます。なので、国会で法律を作ったとしても、その法律が議員、lawmakerの考え通りに運用される保証はどこにもない。法の執行機関(お役所)が最もらしい理由をでっち上げてテキトーなことをしているかもしれない。でもやっぱ複雑な内容の法がいちいち実現しているかどうかリアルタイムで監視はできないわけで、事後的に評価するよりないわけだ。だーけーどー、高橋洋一さんが言っているように、お役所ってのはとにかく評価をいやがるところでもある。
歴史的には行政を監視するために議会は立法権を手に入れたそうだ。立法っていうと派手なので議会と言えば立法ってイメージだけど、今日の日銀の暴走(別に最近だけじゃないみたいだけど)をみていると、日本の国会にはまず行政監視の能力を向上させて欲しいと思う。
次に会派の問題。会派の明確な定義はないらしいんだけど、同じ政治的意向を持つ議員のグループであり、政党が議会の外の組織であるのにたいして、会派は議会内部で作られる。なので、アメリカだと会派が政党の指示を無視する、なんてことがあるんだそうだ。日本の場合、本来議会の外の存在である政党がそのまま会派と同一視されているので、法案のほとんどすべてが与党の内部で出来上がってしまい、国民どころか野党議員にも詳しいことは知らされないまま委員会での審議になってしまう。さらに内閣(や議員)は、本来なら各会派を説得して法案を通せばいいが、会派が与党と同じであるから、内閣はどうしたって与党の意向を無視できない。結局与党を説得する必要がある。このため与党の有力議員に権力が集中する。こうして国民には評判の悪い、議会を無視した与党内での密室政治が生まれるわけだ。
で、政権交代が成ったわけですが、こういった問題は解決されたんでしょうか? まだよくわからない。でも、閣僚入りしたわけでもない小沢さんがとても影響力を発揮しているみたいだし、やっぱ与党の内側でいろいろ話が進んでいるような雰囲気。もちろん与党なんだから影響力があって当然なんだけど、何が起こっているのか分からない、というのが問題なのよね。議会の内部で、堂々と、会派として議論してもらいたいもんです。国会法の改正がどういうものかよくわからないけど、実質的な議論の場を議会の外である与党から内である会派に引っ張り込むようなものであれば、歓迎したいですね。
今日のTwitter Wed, Oct 14
- 07:08 書きました。 今日のTwitter Tue, Oct 13 http://bit.ly/1EF9cV
- 08:22 @tarot3
- 08:23 相棒8の日の朝。
- 08:26 夜雨だってさ、東京。
- 08:30 計画通り進まないことを愚痴っている友人がいたが、神クラスの悩みだな。
- 08:49 .@yoshikoskz 今日はスペシャルですから8時からですよ。楽しみ。>相棒8 [in reply to yoshikoskz]
- 08:52 駅に電車が入ってくる直前に線路にメガネを落とす、という夢を見たんだ。
- 08:53 Joe Griffin という人によれば夢は前日に解消されなかった感情的ニーズをほぐすためのものだという。何を欲していたんだ! 昨日の俺!
- 08:58 日銀に対する批判が増えてきた気がする。たぶん日銀は世論に過剰反応しはじめてる。これを期に国会の行政監視機能を向上させちゃえばいい。
- 09:02 国会からの批判なら、日銀の「ボク悪くないモン」軍団も従いやすいはず。
- 09:09 google のサイドウィキって機能しているページに出会ったことがない。
- 12:05 書きました。 書評リスト http://bit.ly/47RBZe
- 19:06 とてもgenuineでauthenticには見えない単語。pukka: Dictionary.com Word of the Day http://www.dictionary.com/wordoftheday/archive/2009/10/14.html
- 19:10 ティファールの湯沸かし買ってきた。前のやつは使いづらかったんだよねー。
- 19:12 日本銀行は信用できるか 岩田規久男 @yonda4 買ってきた。電車の中で半分くらい読んだけど、よくまとまっていて大変ためになる本だ。日銀っていいわけばっかりね。
- 19:25 なんか日銀はまた「景気がよくなりつつある」的なギャグをかましているらしいね。
- 19:28 ココアなう。いや相棒8待ちココアなう。
- 21:47 相棒終わった。まあスペシャルはこんなもん。
- 21:54 国会法の改正は超党派でやってほしいなあ。
2009年10月14日水曜日
書評リスト
僕の書いた書評リスト(本のジャンル別)
- 経済
- 田中秀臣『雇用大崩壊 失業率10%時代の到来』
- 竹森俊平『資本主義は嫌いですか』
- Tyler Cowen"Discover Your Inner Economist"
- ジル・ドスタレール『ケインズの闘い』
- トラスト立木『この国の経済常識はウソばかり』
- 田中秀臣『偏差値40から良い会社に入る方法』
- 心理
- W・ポラック『男の子が心をひらく親、拒絶する親』
- Guy Claxton "Hare Brain, Tortoise Mind"
- Josh Waitzkin "The Art of Learning"
- T・リアル『男はプライドの生きものだから』
- 政治
- 高橋洋一 竹内薫『鳩山由紀夫の政治を科学する 帰ってきたバカヤロー経済学』[短め]
- 大山礼子『国会学入門 第二版』
- 池田勇人『均衡財政 附・占領下三年のおもいで』
- 伊藤昌哉『池田勇人とその時代』
- 社会・歴史
- Charles Murray "Real Education"
- 海音寺潮五郎『中国英傑伝』
- 三木義一『日本の税金』
- 河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』
- 落合淳思『古代中国の虚像と実像』
- 阿部彩『子どもの貧困——日本の不公平を考える』
- 濱口桂一郎『新しい労働社会——雇用システムの再構築へ』
今日のTwitter Tue, Oct 13
- 07:14 書きました。 今日のTwitter Mon, Oct 12 http://bit.ly/2yoXTo
- 17:56 書きました。 まとめ・書評・テレンス・リアル『男はプライドの生きものだから』その4(完) http://bit.ly/1a96lV
- 18:59 JALすごいな、2,500億って。
- 19:03 アップルパイって1/8じゃ満足できない。1/4は欲しい。
- 19:32 twitterでだけデレる人、ツイデレ。ついデレちゃうわけではない。というネタは何度目だろう。
2009年10月13日火曜日
まとめ・書評・テレンス・リアル『男はプライドの生きものだから』その4(完)
さて間があいたけど、「おとプラ」の最終回です。いままでのをまとめます(その1はこちら)。
本書の主張をまとめよう。男性は子供の頃から「男らしさ」を叩き込まれているので、自分の感情を表に出すことができない(怒りと不機嫌は除く)。なので、とても悲しいことや怖いことが起きても、それを人に聞いてもらったり、助けを求めたりすることが出来ないので、鬱屈した状況に陥りやすい。ここでウツ状態が続けば、周囲の目をひくこともあるだろうけども、多くの人はそうやって自分のウツが注目を集めることを嫌う(これは女性も同じ)。そうやってうつ状態に対して手をこまねいていると、うつ病になってしまうかもしれないわけだが、それならそれで、もちろん自殺等の危険はあるけれど、本人も周りの人も危機感が生まれるわけで治療のチャンスはある。が、自分が鬱屈していること、落ち込んでいることも否定してしまう人たちがいる。落ち込んでいる自分を情けない、と思うのではなく、落ち込んではいない、と思い込む人たちだ。
ただやっぱり苦しかったり寂しかったりするわけで、そういう感情を消さないと「落ち込んではいない」と思い込むのは難しい。そこで感情をごまかすために使われるのが中毒行為(本書内では嗜癖「しへき」行為)だ。アルコール、セックス、麻薬、暴力、威嚇、支配的な振る舞い、地位や名声へのこだわり、そして仕事などが代表的なところだろう。もちろん中毒行為が一つとは限らないし、程度の差もいろいろだろう。共通しているのは、自分が他人よりも優れていると感じることができる、というところだろうか。
こういった中毒行為で自分のうつを隠し続けることは、男性にとってそれほど難しいことではない。それどころか社会的に評価が高まったりすることもあるだろう。なので数十年にわたって、自分の感情を無視することも珍しくはない。しかしやがて、中毒行為の御利益が得られなくなるときがくる。年を取れば出来なくなることもあるし、肩書きや評判というのは移ろいやすいものだ。予想外の出来事というのもある。そうなると、いままで無視してきた感情が一気に表面化するのだという。それを著者は「表面化したうつ病」と呼んでいる。
しかし問題はうつ病ではない。いやうつ病は問題だけど、それを隠すことはもっと問題を大きくしてしまう。上記のような男性を著者は「隠れたうつ病」患者と呼ぶが、「隠れたうつ病」は人間関係を徹底的に破壊する。それもそのはずで、さっきあげたような中毒行為におぼれている人間を慕う人なんかいない(一瞬かっこよく見えることはあるかもしれないけど)。ましてそういう人と長期間一緒に暮らすなんて地獄以外のなにものでもない。
じゃあどうすればいいのか。それは、辛かったこと、悲しかったことを、そのまま認めることだ。あの時は本当に苦しかった。本当に寂しかった。そうやって辛い出来事を認め、その解釈を変える。たとえば「自分はいじめに抵抗しなかった。はっきり主張しなかった。」という解釈を「自分は子供だったので、抵抗するすべを知らなかった。数で圧倒されれば大人だって抵抗は難しい。大人たちは「大したことない」とたかをくくっていじめを止めなかった。」というふうに変える。そうすることで、自分の感情を無視することなく、辛い経験を乗り越えることが出来る。なんでもかんでも自己責任という解釈はうつを加速させるだけだ。
しかしそれでも、「隠れたうつ病」が「表面化したうつ病」になることは避けられない、と著者は言う。辛いこと、苦しいことに出会えば落ち込むのは自然な反応で、人はそれをすっ飛ばして成長することなどできないし、十分な時間が必要だ。問題は落ち込んだときにどうするかであって、そこで「落ち込んだり傷ついたりするのは男らしくない」とかそういう反応をすると「隠れたうつ病」へ一歩近づいてしまうのだろう。周りの人もそういうときは、「辛かったね」と声をかけてあげるべきなのだ。決して「男のくせにめそめそするな」ではない。
本書で描かれる治療の様子をみると、辛かった出来事を辛かったと認めるという段階がもっとも難しいようだ。著者は家族セラピーの専門家であるので、辛かったことを認めるのは患者だけでなく、家族も一緒に患者の苦しみを認めることで治療を進めていく。これはたぶん、患者だけが辛かった経験を受け止めても、家族が「そんなことはない。悪いのはお前だ」というような反応しかしなければ治療は難しくなってしまうからだろう。
とはいえ、患者に自身の苦しみを認めさせる技術は、著者とその夫人の独特なアートであるように感じた。勉強すれば誰にでも身につく技術というよりも、二人の人柄に負うところが大きいようだ。もっとも、自分の苦しみを認めてしまえば、デミアンのように「表面化したうつ病」になってしまうわけだから、すぐに治療の環境を整えられる専門家でなければ行えないということは間違いない。
本書を読んで感じたのは、まさに「惻隠の情は仁の端緒なり」だ。自信が持てず対人スキルが未発達、といわれると、俺のことを言っているのか!? と思わずにはいられないのだけど、最近はその対人スキルっつーのは「惻隠の情」のことなんじゃないかと考えている。そっと思いやる心、それが持てれば、傷ついたときも絶望せずにいられるのかもしれない。
男はプライドの 生きものだから テレンス・リアル |
ただやっぱり苦しかったり寂しかったりするわけで、そういう感情を消さないと「落ち込んではいない」と思い込むのは難しい。そこで感情をごまかすために使われるのが中毒行為(本書内では嗜癖「しへき」行為)だ。アルコール、セックス、麻薬、暴力、威嚇、支配的な振る舞い、地位や名声へのこだわり、そして仕事などが代表的なところだろう。もちろん中毒行為が一つとは限らないし、程度の差もいろいろだろう。共通しているのは、自分が他人よりも優れていると感じることができる、というところだろうか。
こういった中毒行為で自分のうつを隠し続けることは、男性にとってそれほど難しいことではない。それどころか社会的に評価が高まったりすることもあるだろう。なので数十年にわたって、自分の感情を無視することも珍しくはない。しかしやがて、中毒行為の御利益が得られなくなるときがくる。年を取れば出来なくなることもあるし、肩書きや評判というのは移ろいやすいものだ。予想外の出来事というのもある。そうなると、いままで無視してきた感情が一気に表面化するのだという。それを著者は「表面化したうつ病」と呼んでいる。
しかし問題はうつ病ではない。いやうつ病は問題だけど、それを隠すことはもっと問題を大きくしてしまう。上記のような男性を著者は「隠れたうつ病」患者と呼ぶが、「隠れたうつ病」は人間関係を徹底的に破壊する。それもそのはずで、さっきあげたような中毒行為におぼれている人間を慕う人なんかいない(一瞬かっこよく見えることはあるかもしれないけど)。ましてそういう人と長期間一緒に暮らすなんて地獄以外のなにものでもない。
「隠れたうつ病」の男は次の三つの理由から対人関係に対処できなくなっている。第一は、自己調整のための嗜癖的防衛行為が最優先されていること。第二は、他者との心のつながりを持つことは必然的に自分の心を覗くはめになるため、他者への親密な関わりは避けたいと願っていること。第三は、対人関係のスキルがひどく未発達なため、親密な人間関係を求められると、すでに十分感じている自信のなさをますます強めてしまうこと。こんな具合なので、彼らとともにいなければならなかった人たちの人生も、とても辛いものにしてしまう。
[p.319]
じゃあどうすればいいのか。それは、辛かったこと、悲しかったことを、そのまま認めることだ。あの時は本当に苦しかった。本当に寂しかった。そうやって辛い出来事を認め、その解釈を変える。たとえば「自分はいじめに抵抗しなかった。はっきり主張しなかった。」という解釈を「自分は子供だったので、抵抗するすべを知らなかった。数で圧倒されれば大人だって抵抗は難しい。大人たちは「大したことない」とたかをくくっていじめを止めなかった。」というふうに変える。そうすることで、自分の感情を無視することなく、辛い経験を乗り越えることが出来る。なんでもかんでも自己責任という解釈はうつを加速させるだけだ。
しかしそれでも、「隠れたうつ病」が「表面化したうつ病」になることは避けられない、と著者は言う。辛いこと、苦しいことに出会えば落ち込むのは自然な反応で、人はそれをすっ飛ばして成長することなどできないし、十分な時間が必要だ。問題は落ち込んだときにどうするかであって、そこで「落ち込んだり傷ついたりするのは男らしくない」とかそういう反応をすると「隠れたうつ病」へ一歩近づいてしまうのだろう。周りの人もそういうときは、「辛かったね」と声をかけてあげるべきなのだ。決して「男のくせにめそめそするな」ではない。
本書で描かれる治療の様子をみると、辛かった出来事を辛かったと認めるという段階がもっとも難しいようだ。著者は家族セラピーの専門家であるので、辛かったことを認めるのは患者だけでなく、家族も一緒に患者の苦しみを認めることで治療を進めていく。これはたぶん、患者だけが辛かった経験を受け止めても、家族が「そんなことはない。悪いのはお前だ」というような反応しかしなければ治療は難しくなってしまうからだろう。
とはいえ、患者に自身の苦しみを認めさせる技術は、著者とその夫人の独特なアートであるように感じた。勉強すれば誰にでも身につく技術というよりも、二人の人柄に負うところが大きいようだ。もっとも、自分の苦しみを認めてしまえば、デミアンのように「表面化したうつ病」になってしまうわけだから、すぐに治療の環境を整えられる専門家でなければ行えないということは間違いない。
本書を読んで感じたのは、まさに「惻隠の情は仁の端緒なり」だ。自信が持てず対人スキルが未発達、といわれると、俺のことを言っているのか!? と思わずにはいられないのだけど、最近はその対人スキルっつーのは「惻隠の情」のことなんじゃないかと考えている。そっと思いやる心、それが持てれば、傷ついたときも絶望せずにいられるのかもしれない。
今日のTwitter Mon, Oct 12
- 06:18 書きました。 今日のTwitter Sun, Oct 11 http://bit.ly/1z1XAz
- 10:39 アステア&ロジャースを観たところで、"Will & Grace"もみなおしてしまった。やっぱ面白いなあ。この番組のDVDが日本で出ていないのは本当に残念。
- 10:42 今日から三銃士か。これから二週間毎日あるんだよね。
- 10:43 そして今週は相棒8が始まるわけだ。
- 10:49 The New Rules of Marketing & PR David Meerman Scott @yonda4 ようやく読んだ。なんかやる気出た。やっぱネットの登場で、各「業界」の存在感はかなり寂しいものになったよなあ。それを受け止めるか、無視するか。
- 11:28 積ん読が減ったような気がしたけど、気がしただけだった。
- 12:24 え?RT @kmz2k: え?RT @koizuka: 江畑謙介さん亡くなったのか
- 14:48 「君に届け」みた。次回からに期待。
- 16:47 Darker than Black みた。1st の後半をみてないのでよくわからない。黒が所属していた組織ってまだあるの?
- 18:04 ダルタニアンかわいい
- 18:09 パリ宮殿がすごいことに!
- 18:18 これまで内海賢治さんが出ていないのが奇跡。>三銃士
2009年10月12日月曜日
今日のTwitter Sun, Oct 11
- 06:09 書きました。 今日のTwitter Sat, Oct 10 http://bit.ly/inKbI
- 07:30 @tarot3 朝。
- 07:34 天気良いなー
- 08:33 仮面ライダーみてた。Wは初めてみたけど面白かった。いろいろ凝った作りだ。
- 10:32 昨日、アステア&ロジャースの"Swing Time"を観た。久しぶりだったので新鮮に観れてうれしい。やっぱ大恐慌時代の映画なんだよなあ。ロジャースは自立した女性で、アステアはギャンブラー。映画全体に仲間意識みたいなものがつまっている感じ。ストーリーは陳腐だが。
- 10:34 アステア演じるラッキーは、文無しでニューヨークに出てくるんだけど、運だけで成功しちゃう。ロジャース演じるペニーも強気の女性で、上司に突っかかって仕事を失いそうになる。
- 10:36 二人の根無し草感はなかなか危なっかしいんだけど、笑ってそれを肯定してしまう。いや踊って、か。
- 10:38 "Swing Time" は戦前にも戦後にも日本で上映されたらしい。戦前の邦題は「有頂天時代」。繰り返すけど、大恐慌の時の映画です。
- 10:42 このコンビの作品では"Follow the Fleet" 「艦隊を追って」がダントツに僕の好み。むちゃくちゃ明るくて気が利いてる。音楽もダンスも最高。ちなみにこの映画がつくられたとき、日本は満州事変を起こしてる。
- 15:18 さてカフエーに向かうか。ベローチェだけども。
2009年10月11日日曜日
今日のTwitter Sat, Oct 10
- 06:54 書きました。 今日のTwitter Fri, Oct 09 http://bit.ly/2tAoAH
2009年10月10日土曜日
今日のTwitter Fri, Oct 09
2009年10月8日木曜日
統計のもやもや
世の中のことをわかってる人になりたい、と子供の頃はよく思っていて、大人の振りをよくしたけど、参考にした大人たちがかなり見栄っ張りで知ったかぶりする人たちだったので、思春期以降、おかしな振る舞いをなおすのにずいぶん苦労した。どんな話題でも、瞬間的に「そりゃそうだよ」と言いそうになってしまう。今はそういうのはなくなったけど、あぶないのが統計の数字を聞いたときだ。ついつい「統計上それはナントカだ」とか言いたくなってしまう。が、それをこらえてちょっと考えてみると、統計の数字だけではなかなか納得できない、もやもやした感じが残ることも多い。
社会の変動を統計を通して見るのは社会科学では必須の作業だ。でも、これが難しい。先日書評した河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』を読んだときも、統計ってこわいなーと痛感した。書評にも書いたように、実際に人が殺された殺人事件の統計は存在しない。なので、被害者数から推測したり、事件の性質から分類したりしなきゃいけない。つまり統計上の数字をそのまま議論に持ってくるのは危険だよ、ということだ。
同じように、統計の比較も難しい。なんでも殺人事件の統計に毒殺を含めない国があるそうだ。こんなところにも、歴史的なバリエーションが生まれるんですね。一つの統計をそのまんま真に受けるとしっぺ返しを食らうかもしれないのだから、それを比較するのはそうとう慎重にならなきゃいけない。
20代のとき就職難で非正規雇用しかなくても、30代ではちゃんとした職に就けている。だから景気と非正規雇用問題はあまり関係がない。雇用のミスマッチが起きている。という話を聞いた。その実際の数字を不勉強な僕は知らないけれど、なんかおかしいな、と感じた。まず思ったのは、景気が悪くなれば一番最初に削られるのが非正規雇用だから、非正規 / 正規で割合をみると、分子が減っていくので、そりゃ数字上は改善かもね、ということ。失業率との比較が必要な気がする。でも失業率は失業率で問題を抱えた数字だしね。
次に思ったのは自殺者の数のこと(以下はここを参照)。自殺が景気とはリンクしていない、という研究もあるようだけど、日本の場合、やはり97年に激増していて、そのときの水準から戻ってきていない。たしかに自殺者数はこの10年間の失業率にはリンクしていないけど、不景気と無関係というのは考えづらい。というか、失業率と自殺者数の動きがばっちりつながっていないから両者は関係ない、と言えちゃうんだろうか? いや、それはここではいいや。そうじゃなくて、30代の自殺は一貫して増えている、ということが言いたかった。団塊ジュニアの数が多いから? とも思うし、確かに団塊ジュニアの先頭(1970年生まれ)が30歳になった2000年以降20代の自殺は減り始めるんだけど、2003年になると微増、そして横ばいになっていく。これは世代のボリュームだけでは説明はつかないんじゃないかな。というか、若い世代の人口が減っているのに、10、20、30代の自殺者数(割合ではなく)は横ばいか増加ってなんか怖い。
田中秀臣先生がブログで書いていた。
正規雇用が増えたのは、景気が悪いので、非正規雇用が削られ、ひどい待遇でも我慢してる人が増えたからかもしれない。いやこれもそういうことが言いたいのじゃなくて、30代で正規雇用の割合が増えたとして、それを不景気で説明することもできるよ、ということが言いたかった。そして自殺者数の推移は、待遇の低さや本当の失業者数を示唆しているのかもしれない。
以前書いたんだけど、オバマ政権の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長のクリスティーナ・ローマー先生が、職の数だけじゃなくより良い職を作り出すことが重要だ、と力説してた。それが景気対策なんだ、と。
さらに勝間和代さんとの対談で飯田泰之先生は「効用とは心で感じる満足度」であり「効用は経済学では重要な概念」と言っている。たぶん、統計の数字で議論をひっくり返しても、それが人々の効用を反映しているものでないとあまり説得力はないんだろう。といって効用を計る手段はなくて、統計を参考に推測するしかない。なので僕のような粗忽者としては、いい加減なこと言っちゃうフラグが立ちまくりで、まあこれまで通りこれからもいい加減なことは言っていくんだけども、やっぱり今生きている人の効用が大事だよね、長期的には我々は皆死んでいるんだから、と思う。んで、統計の数字が話題になるときに感じるもやもやは、統計がどうしても長期的な視点になりがちだからだろう。二年くらいの統計を真に受ける人はあんまりいないだろうし。
最近、ジル・ドスタレール『ケインズの闘い』を読んだときのメモを読み返していた(感想)。で、ケインズの貯蓄に対する考え方のまとめがあった。彼は貯蓄する意図を問題にしていた。そりゃ長期的には貯蓄は将来の消費と同じだろう。お金を貯め込んだ本人が死んでしまえば、遺産として家族の手に渡りいくらかは消費されるだろうし、一部は税金として吸い上げられて公共サービスの維持なんかに使われるだろう。でもそれはもうずいぶん気の長い話だ。実際にはお金を貯め込むような人は消費もしないし、リスクの大きい投資もしない。ので、人の一生程度の時間では、貯蓄は格差をいっそう拡大させているし、なんだかんだいって世代を超えて受け継がれている(つまり長期的に貯蓄=消費というのは理屈だけで、実際は違う)。
だからケインズは「長期的には我々は皆死んでいる」と言ったわけだ。だから今すぐなんとかしなきゃ、と。長期的には貯蓄は消費だし、北海道の失業と沖縄の求人だって、長期的にはマッチするだろう。では、貯蓄が消費に変わるまで、僕たちは10年も20年も待ち続けなければいけないのだろうか。待つことに失敗してしまったら、それは自己責任なんだろうか。もし待たなければいけない時間が100年だとしたら、運が悪かったとあきらめるしかないのだろうか。
長期的な視点から現状を肯定するのは危険だ。統計が話題になったときのもやもやは、僕たちがその危険をなんとなく感じとったということなんだと思う。
社会の変動を統計を通して見るのは社会科学では必須の作業だ。でも、これが難しい。先日書評した河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』を読んだときも、統計ってこわいなーと痛感した。書評にも書いたように、実際に人が殺された殺人事件の統計は存在しない。なので、被害者数から推測したり、事件の性質から分類したりしなきゃいけない。つまり統計上の数字をそのまま議論に持ってくるのは危険だよ、ということだ。
同じように、統計の比較も難しい。なんでも殺人事件の統計に毒殺を含めない国があるそうだ。こんなところにも、歴史的なバリエーションが生まれるんですね。一つの統計をそのまんま真に受けるとしっぺ返しを食らうかもしれないのだから、それを比較するのはそうとう慎重にならなきゃいけない。
20代のとき就職難で非正規雇用しかなくても、30代ではちゃんとした職に就けている。だから景気と非正規雇用問題はあまり関係がない。雇用のミスマッチが起きている。という話を聞いた。その実際の数字を不勉強な僕は知らないけれど、なんかおかしいな、と感じた。まず思ったのは、景気が悪くなれば一番最初に削られるのが非正規雇用だから、非正規 / 正規で割合をみると、分子が減っていくので、そりゃ数字上は改善かもね、ということ。失業率との比較が必要な気がする。でも失業率は失業率で問題を抱えた数字だしね。
次に思ったのは自殺者の数のこと(以下はここを参照)。自殺が景気とはリンクしていない、という研究もあるようだけど、日本の場合、やはり97年に激増していて、そのときの水準から戻ってきていない。たしかに自殺者数はこの10年間の失業率にはリンクしていないけど、不景気と無関係というのは考えづらい。というか、失業率と自殺者数の動きがばっちりつながっていないから両者は関係ない、と言えちゃうんだろうか? いや、それはここではいいや。そうじゃなくて、30代の自殺は一貫して増えている、ということが言いたかった。団塊ジュニアの数が多いから? とも思うし、確かに団塊ジュニアの先頭(1970年生まれ)が30歳になった2000年以降20代の自殺は減り始めるんだけど、2003年になると微増、そして横ばいになっていく。これは世代のボリュームだけでは説明はつかないんじゃないかな。というか、若い世代の人口が減っているのに、10、20、30代の自殺者数(割合ではなく)は横ばいか増加ってなんか怖い。
田中秀臣先生がブログで書いていた。
まだ僕の本務校は統計とってる真っ最中ではっきりいえないんだけど、他の大学の来年3月卒業の学生の就職率がどうも実質ベースで10〜20%程度前年比で低下しているという情報がある。このブログたぶん多くの大学教員がみているはずだから、学生の就職状況がちょっとまずいのは直感でもわかってるんじゃないか、と思う。
高卒の方はかなり深刻化しているわけで、この事態をみてまだメディアとかは「雇用のミスマッチ」とかたわけたことを書いている。そりゃ、見つかりますよ。この不況だって構造的に人材難もしくは待遇低くて人手が来ない企業なんて日本にごまんとあるから。
正規雇用が増えたのは、景気が悪いので、非正規雇用が削られ、ひどい待遇でも我慢してる人が増えたからかもしれない。いやこれもそういうことが言いたいのじゃなくて、30代で正規雇用の割合が増えたとして、それを不景気で説明することもできるよ、ということが言いたかった。そして自殺者数の推移は、待遇の低さや本当の失業者数を示唆しているのかもしれない。
以前書いたんだけど、オバマ政権の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長のクリスティーナ・ローマー先生が、職の数だけじゃなくより良い職を作り出すことが重要だ、と力説してた。それが景気対策なんだ、と。
さらに勝間和代さんとの対談で飯田泰之先生は「効用とは心で感じる満足度」であり「効用は経済学では重要な概念」と言っている。たぶん、統計の数字で議論をひっくり返しても、それが人々の効用を反映しているものでないとあまり説得力はないんだろう。といって効用を計る手段はなくて、統計を参考に推測するしかない。なので僕のような粗忽者としては、いい加減なこと言っちゃうフラグが立ちまくりで、まあこれまで通りこれからもいい加減なことは言っていくんだけども、やっぱり今生きている人の効用が大事だよね、長期的には我々は皆死んでいるんだから、と思う。んで、統計の数字が話題になるときに感じるもやもやは、統計がどうしても長期的な視点になりがちだからだろう。二年くらいの統計を真に受ける人はあんまりいないだろうし。
ケインズの闘い ジル・ドスタレール |
だからケインズは「長期的には我々は皆死んでいる」と言ったわけだ。だから今すぐなんとかしなきゃ、と。長期的には貯蓄は消費だし、北海道の失業と沖縄の求人だって、長期的にはマッチするだろう。では、貯蓄が消費に変わるまで、僕たちは10年も20年も待ち続けなければいけないのだろうか。待つことに失敗してしまったら、それは自己責任なんだろうか。もし待たなければいけない時間が100年だとしたら、運が悪かったとあきらめるしかないのだろうか。
長期的な視点から現状を肯定するのは危険だ。統計が話題になったときのもやもやは、僕たちがその危険をなんとなく感じとったということなんだと思う。
今日のTwitter Wed, Oct 07
- 07:06 書きました。 今日のTwitter Tue, Oct 06 http://bit.ly/3UBtw
- 08:45 @tarot3
- 10:41 あー、今一瞬実家で試験勉強してる気分だった。寒いからかな。
- 12:21 RT @krishnamurtibot: もしも改革者として活動するならば、君はすでに堕落しつつあり、それゆえ戦争や様々な区別や差別、分裂を引き起こしてきた体制を維持しているような社会のほころびを修繕していることになる。それゆえ改革者は、実際には人間の根源的変容に対しては危険な…
- 13:15 ドーナツ食べたい
- 13:31 kindle キター!RT @asuka_xp:【速報】米Amazon、電子書籍端末「Kindle(キンドル)」を日本などで販売へ。24,800円。7日から予約を受け付け、19日から出荷。日本の出版社と組んだサービスも。(日経)
- 13:35 24,800円か。>kindle
- 14:01 つーか日本のアカウントで買わせてくれよ。amazon!
- 18:56 @tarot3
- 18:56 帰宅。寒かったよ。
2009年10月7日水曜日
今日のTwitter Tue, Oct 06
- 06:50 書きました。 今日のTwitter Mon, Oct 05 http://bit.ly/L9mq3
- 10:08 新宿に行くので、田中先生のセレクションを見てこよう。買ってしまいそうだが。
- 12:10 今年もそろそろサンタクロースが土から出てくる季節。
- 12:13 流動性の罠にひっかかるのは、何も金融政策だけではないことを見せつけられたお昼時。
- 18:30 帰宅。やっぱり買っちゃったよ、本。田中秀臣先生セレクションは、特に洋書が良かった。"The FED we trust"という本は是非読みたいが高い。4,000円以上だったので断念して、若田部昌澄著『危機の経済政策』を買ってきた。
- 18:32 若田部昌澄著『危機の経済政策』をぱらぱらとめくったけども、これは良い本ですよ。マクロ経済学の誕生から現在までを追った本で、その時々の経済政策の理念を年代順に紹介している。若干用語が難しいけど、おすすめです。タイトルが地味。
- 18:36 日本の財政赤字やインフレに対する感情的な議論は、まるで大恐慌の再来。今回の危機で世界恐慌は避けられそうだけど、日本だけ沈みっぱなしなのも当然といえる。1930年代の教訓を活かした政策を国民が支持しないのだから。
- 18:37 @nomurayamansuke たまに教科書通りのことを言うからめんどくさいですよね>池田信夫 [in reply to nomurayamansuke]
- 18:42 本屋でクレジットカード使うとなんであんなに手間がかかるのだろう。ブックファーストは5,000円以下サインなしだったけど、サイン以外は他の本屋と同じであんまりはやくなかった。
- 18:46 相棒8が楽しみすぎてそわそわしている。
- 18:52 子供の頃食べて異常においしかったたこ焼きと肉まんを追い求める人生。
- 21:40 季節の変わり目。ぐったり。
- 23:39 「えり好みしなければ仕事はある」とか「仕事がないなら○○の職に就けばいい」(最近では農業とか介護)というのは、「女は家庭を守れ」というのと変わらない。今21世紀ですよ?
2009年10月6日火曜日
今日のTwitter Mon, Oct 05
- 06:09 書きました。 今日のTwitter Sun, Oct 04 http://bit.ly/1r4okX
2009年10月5日月曜日
今日のTwitter Sun, Oct 04
- 00:15 三谷さんの三銃士楽しみだ。12日。
- 05:57 書きました。 今日のTwitter Sat, Oct 03 http://bit.ly/Y9ikD
- 09:41 三谷幸喜の新・三銃士。放送時間がかなり変則的。気をつけねば。
- 10:11 RT @yoshikoskz: RT @idanbo: RT @47news: 速報:警視庁によると、自民党の中川昭一元財務相が東京都内の自宅二階で死亡しているのが発見された。 http://bit.ly/17n4iz
- 12:23 これはすごい。RT @hatebu: 動画:Adobe Photoshop CS5の新機能はもはやえげつないレベル… (60 users) http://bit.ly/43QgID
- 12:25 つーかちょっと気持ち悪いぞPhotoshop CS5
- 12:30 Exelの普及が会計事務の手間を大幅にはぶいて失業者を増やした、とよく言われるけど
- 12:30 このPhotoshopも相当だよ。
2009年10月4日日曜日
今日のTwitter Sat, Oct 03
- 06:29 書きました。 今日のTwitter Fri, Oct 02 http://bit.ly/12KQSx
- 10:16 蒸すなあ。せめて晴れろ
- 10:18 最近基礎代謝が上がってきたせいか体温が高い。ので暑い。
- 10:29 もうすぐ相棒のseason8だなあ。楽しみ。
- 11:31 晴れるのか。出かけようかな。
- 23:10 経済学の話をするとき、「アメリカでは」っていうのがダメなんだ。これで気取ってると思われてしまう。
- 23:31 高橋洋一さん復活か。めでたい。
- 23:33 実は西友のベッドスプレッドがゲロ安。1,000円。
- 23:33 シングルのお値段ね。
- 23:37 あいかわらず「宝島Z」やってる。だんだんステージがながくなってきてちょっとたるい。
2009年10月3日土曜日
今日のTwitter Fri, Oct 02
- 06:40 書きました。 今日のTwitter Thu, Oct 01 http://bit.ly/1aeldI
- 09:21 波に乗り遅れた感がすごいな、俺。いつものことだけど。
- 09:23 池田さんのあのタイトル、ほとんど釣りじゃん。
- 09:30 洋式トイレ男性座りション派3分の1超え http://bit.ly/Qqond (via feedly)
- 10:12 今月は本代節約しなきゃと思ってた矢先にこれだよ! 2009-10-02 - Economics Lovers Live http://bit.ly/1bFzr3 (via feedly)
- 11:59 書きました。 殺人の条件・書評・河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』 http://bit.ly/2tWskO
- 17:20 amazonで予約していた本が入荷しなかった。"We, Me, Them and It" という本。残念だー。
- 21:12 帰宅。蒸し暑すぎる。体力つきた。
2009年10月2日金曜日
殺人の条件・書評・河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』
安全神話崩壊の パラドックス 河合幹雄 |
本書は前半と後半に分けられる(と僕が勝手に思ってる)。前半では統計資料をこれでもかというくらいに丁寧に読み解き、これでもかというくらい丁寧に解説される。後半には日本が安全な社会である理由、そしてその社会はこれからも安全なのかという問い、さらに今後どうすべきかについての指針の提案、となっている。
前半の統計分析だが、これが実に見事だった。著者も書いているんだけど、専門家でもここまで詳しく見ている人はほとんどいないだろう。たとえば1996年から、確かに増えている犯罪がある。強姦だ。しかしここで統計の数字を真に受けるのはまだ早い。強姦には暗数、つまり被害者が泣き寝入りして発覚していない事件がかなり多いと考えられる。そして、
強姦被害の泣き寝入りは減少してきているという感触もあるが、それが正確に何年からなのかは見当がつかない。これがもし1996年であれば、1996年が最低となり、その後が増加傾向にあることの一つの説明とはなりうる。被害者への社会的注目を受けて、性犯罪被害者の話を聞く警察の担当者が、ほぼ100%男性であったのを改め、希望者には女性捜査官が聴取にあたるように変えたことは、被害届を増加させたかもしれない。この動きの完成は2002年いっぱいまでかかっているが、開始したのは、おそらく警察庁が「被害者対策要綱」を作成した1996年2月以降であろう。認知件数増加時期とは一致している。いずれにせよ、強姦認知件数の変化は、放火同様、経年変化を論ずるには正確性に問題がある。
[p.37]
僕はこの説明を読んで、正直、犯罪が激増したと主張した人を責められないな、と強く思った。こりゃ絶対見抜けない。統計ってのはおっかねえなあと改めて思う。他にも90年代後半から統計上激増した犯罪がある。それは強制わいせつと器物破損だ。強制わいせつについても、痴漢被害者の扱いが近年改善されたことで、暗数が表に出てきたと考えられる。器物破損については、深夜に車が傷つけられた、というようなケースが多いようだが、この場合保険金の支払いの条件として警察への届け出が必要になっているそうで、保険の充実も認知件数増加の一因であろう。ここでもうすでに、こんなの見抜けるかあ! と言いたくなるんだけど、この二つの犯罪の増加はもっと急激なので、さらに別の理由がありそうだ。それは、警察が「前さばき」をやめたことだという。
「前さばき」とは、たとえば、上記のような自動車損壊事件のように、逮捕できる可能性が低い場合、書類を作らないで済ますことをいう。これは、手間をはぶいて、より逮捕可能性が高い、あるいは、逮捕の必要性が高い事件に人的資源を投入するために行われてきた。むろん、事件すべての増加の原因がこれあるとは言えないが、このような要因が混入してしまっては、犯罪実数の経年変化の検討には使用できない。
[p.41]
さてこの「前さばき」は何で行われなくなったのだろうか。警察がそんなことを発表するわけはないから、当然予測をするしかない。殺人を除く各種の犯罪が一斉に激増するのは2000年。
(警察が:引用者)前年の1999年10月の桶川ストーカー殺人事件等への対応として、被害届を原則すべて受理する方向になったのであろう。なお、統計の取り方が年初に変わったのではなく、たとえば4月からであると、2000年には、その変化の8ヶ月分の影響が出て、2001年には12ヶ月分の影響がでる。したがって、2001年もかなりの増加があるのは、そのためと理解可能である。この仮説が正しいならば、2002年には落ちつくはずだが、一般刑法犯の増加傾向はわずかになっている。そこで警察庁の『犯罪統計資料』によって月ごとの認知件数を調べてグラフ化した(図は略です:引用者)。見事に2000年4月から5月にかけてジャンプしているが、それ以外は月ごとに横ばいであることが確認できる。4月に通達が出されそれが5月に各警察署に浸透し、安定状態に達したのであろう。統計の取り方に変化があったことに十分注意する必要がある。
[p.44]
ここまできてしまえば、素人が統計の数字をもてあそぶことの危険性、赤っ恥確率の高さにドキドキしてしまう。というか、プロだって数字の変化を追うだけということも多いんじゃないだろうか。現実に何が起きているか、それはわからない。だから統計を使うわけだが、使ったからわかるということでもない。自戒を込めて、数字の扱いには要注意、と書いておこう。
では凶悪化のほうはどうだろう。これはもう殺人事件の数で調べるのがいいに決まっているのだが、これもまた困ってしまう話ばかりなのだ。殺人事件は年1300件以上ある。すごく多く感じるが、実はこの数字には殺人未遂も含まれている。そして、驚いたことに、実際に人が殺されてしまった殺人事件(?)の統計は存在していない。
そこで、殺人によって殺された被害者の数を調べると、最近は600人台である。一度に何人も殺すことは可能だが、ほとんどの事件で、一事件で一人の犠牲者であろうから、殺人既遂事件数は、600件台かと思うとそれも大きく違う。この600件余りの内、最大のカテゴリーは心中である。
[p.48]
これは子供を殺して自殺したケースや、親の介護に疲れ殺し、自分も自殺しようとしたが果たせなかった、というようなケースだ。なんというか、刑事ドラマの題材にはなりそうもないやるせない事件であって、一般に殺人事件と言ったときのイメージとはだいぶ違う。
では量刑から見るのはどうだろう。殺人事件の検挙率はほぼ100%であるから、1300件ほとんどすべてが解決している。が、実際に刑務所に行くのは、たとえば2001年には583名だという。殺人を犯しても半数が刑務所に入っていない。そもそも判決が出たケースが731件で、そのうち135件で執行猶予がついている。判決が出ていないケースが600件くらいあるが、被疑者死亡(親子心中のケースなど)、心神喪失で不起訴、嫌疑不十分で不起訴または起訴猶予がそれくらいある。
殺人で執行猶予どころか起訴猶予があるのは驚きかもしれないが、むしろ、殺人事件には、加害者に同情すべき事情がある場合が多い。前期の介護がらみの事件は、社会にとっては実刑の必要はないが、本人が執行猶予されて帰宅したときに自殺といった結果を防ぐために、極めて短期の実刑にされたりする。誰かが面倒を見てくれるようだと執行猶予であろう。起訴猶予は、公判がないためにデータがなく、想像するしかない。唯一わかっているのは、心神耗弱による起訴猶予(2001年は3件)である。暴力団による殺人事件なのに起訴猶予がいくつかあるのは、組長に殺害を指示され拳銃を渡されたが実行できず、組にも帰れず警察に駆け込んだというようなケースであると想像する。拳銃を受け取った時点で殺人予備罪であるから統計上は殺人事件一件となるが、世間常識からすれば、殺人事件は回避されたと評価するのが常識にかなっていると考える。確かに、なるべく実行を思いとどまって警察に駆け込んで欲しいという刑事政策的観点からしても、また、拳銃の受け取りを拒むことが事実上は不可能であることも考えあわせれば、起訴猶予は頷ける。
[p.50]
で、結局殺人事件らしい殺人事件はどれくらいなのだろう。これは本書を読んで欲しい。というかもう引用しすぎて疲れちゃった。本書後半の議論は前半ほどの説得力は感じなかったけど、妥当と思える指摘も多かった。前半以上に推測しなければならない要素が多いので、受ける印象は人によって大きく異なるのは当然だろう。面白かったのは、世話人が問題をなかったことにしてしまうという日本社会のシステムが、いや、これも読んでもらうしかないだろう。
本書は残念なことに値段が高い。ので僕は図書館で借りた。一般の人が広く読むべき本であるけれど、3,500円はちょっとね。ちくま文庫で上下巻、みたいにできないでしょうか。社会科学の入門書としてもとても優れていると思います(ただ本文の最後に謎のデフレ礼賛があるのはご愛敬。アレはいくら何でも唐突すぎる。これだけ慎重に統計を分析しているのにそりゃないぜ)。
今日のTwitter Thu, Oct 01
- 06:56 書きました。 今日のTwitter Wed, Sep 30 http://bit.ly/yHp08
- 08:46 フレッシュネスバーガーでコーヒーたのむとちっちゃい木片マドラーがついてくる。で、なんか書いてある。"need a new haircut." とか "You know you are gifted."とか。
- 08:47 で、割と真に受けてて、昨日のは"Music helps."だったので、帰りにTSUTAYAでCDかりてきましたですよ。Policeのベスト。
- 10:43 @finalvent うわっ! うらやましい! 買うかどうか悩みまくってます。ぜひ感想を書いてください。 [in reply to finalvent]
- 11:16 あああ欲しいぜFit+ だんだん一万円という価格が安く感じてきた。バランスボード対応のゲームもあるしー。パンチアウトとかー。RT @finalvent: 筋トレとヨガのセットメニューがよさげ。RT @zajuji: @finalvent
- 11:19 feedly にくっついてるkarmaってのがよくわからん。linkつきのつぶやきを表示してるのかな?
- 11:23 疑似科学と科学の哲学 伊勢田哲治 @yonda4 この本で妙に勇気づけられているワタクシ。ゆっくり読む。
- 11:27 @finalvent リゾートいいですよねー。意外に自転車とかバスケとか奥が深い。卓球はチャンピオンに勝てないけど。 [in reply to finalvent]
- 11:33 カーテンのシャーのやつが気になるな。
- 11:40 これはっ!RT @macandiphone: すげー!RT @FKxMichael: すげー!RT @suzukinao: すげー! RT @greenzjp UPDATE !: 髪の毛で太陽光パネル! ネパールの学生が発明 http://bit.ly/BBREW
- 11:41 @finalvent わかりますw やっぱバックハンドで打とう! と思って持ち替えたら途中で打っちゃうんですよね [in reply to finalvent]
- 11:44 髪の毛500gかあ。なんかおぞましい光景が浮かんだ。
- 11:54 考える技術としての統計学 飯田泰之 @yonda4 再読。初めて読んだときは後半がよく分からなかったので今度こそ。
- 12:35 ミクロ経済学の話はくいつきが悪すぎる。僕もまったく人のことは言えなくて、やっぱミクロってだるいなーと思ってた(る)。マクロ→ミクロの順で興味が進んでいく人は結構いると思う。学者先生はとりあえずミクロやれと言うんですけど。
2009年10月1日木曜日
今日のTwitter Wed, Sep 30
- 07:08 書きました。 今日のTwitter Tue, Sep 29 http://bit.ly/Qc2oA
- 08:47 マンキュー先生がリンクしてる本買おうかな。面白そう。タイトルは「労せずして経済学を学ぶ方法」あるいは「無痛経済学学習法」かな。
- 09:59 カーテンの変化のほうがデカイw RT @hatebu: 【2ch】ネタちゃんねる m9( ゜д゜)っ オバマトレース疑惑が浮上 (58 users) http://bit.ly/4xqv8w
- 12:15 97年以降の日本がかつての日本じゃなくなったことがよくわかる。http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2740.html
- 19:24 帰宅。結構暑い一日だった。
- 19:37 同意。最近フツーのペプシが売ってないので余計腹立つ。RT @natrass: コーラみたいな飲み物をノンカロリーにしようという考えが嫌らしい。法に触れないならちょっとくらい悪いことやってもイイっていうのと似てる。
- 19:39 家でラーメン作るの久しぶりすぎてネギいれるの忘れてた。
登録:
投稿 (Atom)